注意
本作品は多分なギャグ成分を多分含んでいます
人によっては不快な表現などもあるかも知れません
・キャラクター違うんじゃね?
・ギャグはちょっと…
・私はそんなキャラクターではない
・お前の作品なんぞに俺を使うな
・あっ、御飯食べてきます
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59-『ナイフ』
「では、いただきます」
「っとそこで今日もやってきましたー突撃お隣の晩ご飯!今日は125番地イソレナ亭のお隣、126番地かなた亭にやってきましたーーー!!」
「さああああっっ、今日はどんな晩ご飯に出逢えるのかほんっっとうに楽しみです!ではでは、いってみましょーーーー!」
「で、反省してますか?」
木に吊されて逆さにされた人影は二つ。
何があってそこまでテンションが上がっているのは分からない。
そもそも突入された理由が突撃隣の晩ご飯ってそれは確かに面白そうではあるけどいやでもまて…
暴走しそうになる思考を紙一重で食い止めるかなた。本当に器用なことである。
吊された二つの人影は常とは違うぶっ飛んだテンションのまま話しかけている。
「HAHAHAHAHA、何と聞かれれば全ては……」
「そう!全ては晩ご飯というその至高に辿り着くため!!」
そもそも、イソレナさんあなたは魔物だから食料取れないんじゃ……
という突っ込みは流石に出来なかった。その代わりにすぱぱんっとパッチーの持っていた『突撃隣の晩ご飯用シャモジ』というシャモジで頭を叩いては置いたが……
「……確か、パッチーさんのシャモジって剣だっけ?」
「ぐふぅっ、効きましたかなたさん。効きましたよ、いやしかし……それでも、それでも私はあぁぁ!」
「一セット取られましたか、これが拳で語り合うなのですね!剣ですが!」
イソレナが持っていた剣(ないふと書かれていた)で叩くのは流石に躊躇したが取り敢えず余りのテンションの高さに流石に一歩引くかなたさん。
「えっと……どうしたんですか?本当に、何というか、テンションが高いのは時たまありますけど今日のは、まるで……」
そこで、一つの原因が頭に浮かぶ。
強制的にテンションを高くするアイテム『魔薬』。判定も挙げる戦闘系では結構重視するアイテムである。
でも……
「こんな、効果の効き方はなかったよ、ねぇ……確か」
魔薬を使った二人共と闘ったことがある。
狂戦士のパッチーさんの『魔薬』使用…
…思い出すのも馬鹿らしいぐらいの完全な『狂化』。
一撃一撃の重さは通常ですら重いのにその通常を遙かに超える完全な破壊を見せつけられた…
一方パンドラボックスのイソレナさんの『魔薬』使用…
…化け物じみた『先読』。
まるでそこに来ることを知っているかのような攻撃の連続を見せつけられた…
「……」
現状、突如夕飯に乱入してきた不届きものに正義の鉄槌を下した龍が4匹。挽き潰されかけた光龍が1匹。
その後、蓑虫状態になって庭先の木で相も変わらずテンションマックスでひたすら隣の夕飯が夕飯がと叫ぶ二つの姿。
「……うん、魔薬ではないよね」
二発目のシャモジの言い訳は「何となく近所迷惑だと思った」であった。
流石にでっかい木のシャモジで顔面を叩かれるのは痛いと学んだのか二人が少し静かになる。
その様子をシャモジを肩に担ぎつつかなたは仁王立ちする。
その姿は月に照らされ、まるで……
「重いですか?」
「重いです」
多少冷静さを取り戻したイソレナの突っ込みにかなたはそのままのシリアス表情で答えた。
明らかにシャモジが地面に付いていて杖代わりの状態である。
横に振り回すことは出来ても縦に振り下ろすことは出来ない。そう言う状態である。
「で、冷静さを取り戻したなら教えてくださってもいいですよね?そろそろ?」
「えっと……ええ、ちょっとした試みだったのですよ」
深刻な表情でそう言うイソレナ。しかし、天地逆転の状態ではそのシリアス度は八割程激減する。
「普通の家庭の晩ご飯ってどんな感じなのかなぁって」
「……は?」
「いやほら、飲んだり、軽く物を食べたりすることはあるじゃないですか。でも、晩ご飯をお呼びするとかのパーティーは中々しない」
言われてみれば確かにそう、夕飯を二つの家で一緒に食べるという事は余りしない。
だから、夕飯の内容というのは案外知られていない。
「で、何であんな事に?」
「いや、パッチーさんが家に来ていたんですがね…そう言う話題をしていたらお腹が減ってきて……」
「でも、イソレナさんの家には食料が無くて……」
「いやいや、ちょっと待ってくださいよ。食料がない?パンは?何から何まで?」
かなたの疑問にイソレナが頷く。
「僕は魔物ですし……それに、うちには一時期よりマシになったとはいえフードイレイサーがいますから」
イソレナは魔物である。よって、食料による回復は望めなく、食料は自然家に置かない。
だが、探索によって食料が手にはいることはある。
しかし、だ。イソレナの家にはその、龍がいる。親に似て、食料全てを食い尽くす、緑色のフードイレイサーが…
「……はぁ、それで?」
「取り敢えずうちではなくて一番近い家となるとかなたさんの所で…」
イソレナは125番地、パッチーは123番地。
124番地は空き地で、パッチーはイソレナの家にいた。
イソレナの家には食料がない、つまりは夕飯が作れない。
よって、他家の晩ご飯とするためには126番地かなた家に向かうしかないというのが流れだった。
「……それにしたってあのテンションは何で?」
「あー、あれは……」
「はっはっは、新薬ですよねぇ!いやーテンション高くなって……」
かぶせるようなパッチーの言葉。そこに不穏なモノを感じたかなたはイソレナの方を見る。
「ほー、新薬、ですか…」
「あ、あっはっはっは、いやー、さすがにテンションの乗ってないときに他人の家に襲撃翔のは微妙で……」
かなたはしゃもじを構える。イソレナは苦笑。だが、仕方なく言葉を紡ぐ。
「太陽君のテンションの謎を解明しようと思い作り出した『これで君も太陽だ!』を一杯ずつ……」
があぁああんっ
本日三度目のしゃもじの一撃。イソレナが黙ったまま動かなくなる。五セット取ることもなく体力を削り取られ切ったようだ。
「なんでお酒程度にしなかったんですかーーーーー!そんなよく分からないものを!」
「いやー、お酒も切らしていまして〜はっはっは、まいったまい……」
ずがああぁぁんっ
本日四度目のしゃもじの音。パッチーもまた体力を削りきられそのまま宙にぶら下がったまま動かなくなる。
かなたの戦績に勝利が2つつく。
庭先には動かなくなった肉体が二つ。まあ、不殺はつけているのでしばらくしたら復活するであろうと見切りをつけてかなたはそっと家に戻る。
その心の中に、二人の行っていた言葉が思い出される。
「他の人の普通の晩ご飯……ねぇ」
微妙に興味を覚えて……しゃもじは手放す。
そう、あまりに重すぎてうまく使うことはできない。それに……
「晩ご飯襲撃なら、やっぱりナイフとフォークでしょう!」
こうして、ゾンビのように増える『隣の晩ご飯突撃病』。
朝色の町でその熱が冷め、落ち着くのはその随分後になってからであった。
この後から、武器の亜理紗は語る。
「なんか、装備でナイフって名前の剱頼む人が増えたんですよね……或いはフォークって言う槍か……」
そう、このエピソードは……
あくまで始まりでしかない。その隣の晩ご飯突撃隊は、もう…
そう、あなたのすぐ側に来ているのかもしれない